ISIS、戦闘員の給与を半分にカット 戦費が圧迫
ニューヨーク(CNNMoney) 過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が戦闘員に払う「給与」を半額にカットしていたことが20日までに分かった。ISISから流出した文書で明らかになった。
ISISはイラクとシリアの占領地域で「政府」のような機関を運営し、2週間ごとに戦闘員に給与を支払っている。米議会調査局によれば、戦闘員の月収は400~1200ドル(約4万7000~14万円)。加えて妻1人当たり50ドル、子ども1人当たり25ドルの手当てが付く。
しかし米軍率いる有志連合が攻勢を強める中で戦闘経費がかさみ、以前のような給与が払えなくなったとみられる。
ISISについて調べている研究者は、ISISが首都と称するシリアの都市ラッカの関係者から同組織の覚書を入手。そこには「イスラム国が直面している特異な状況に鑑み、全ムジャヒディン(イスラム聖戦士)に支払う給与を半分に減らすことを決めた。この決定は職位を問わず、例外は認めない」と記されていた。
給与カットの理由には言及せず、今後も月に2回の支給は継続すると明記している。